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「最新」でも指導が!?医療広告ガイドラインの現状と今後の動きを徹底解説!

 

2019年に入ってから、めっきり医療広告ガイドラインに関しての詳しいニュースを聞かなくなりました。

ただ、実はそれぞれの歯科医院・クリニックには水面下で様々な指導が来ています。

そこで、今回は各ホームページ制作会社の方と情報交換を行い、現在どんな指摘が多いのかを丁寧にまとめました。

なんと「最新」という言葉や料金キャンペーンなどの細かなチェックが急増中!

「基本的な内容は既に知っている」「最新のガイドライン状況のみを詳しく知りたい」そんなご要望に絞った情報価値の高い内容になっています。

 

念のため、医療広告ガイドラインの限定解除についておさらい

本文に入る前に念のため、もう一度だけ医療広告の限定解除をカンタンに解説します。

医療広告に関しては本来は決められた13項目しか掲載できませんが、

広告の限定解除を満たせば様々なことを表現できるようになります。(もちろん虚偽広告・比較優良広告・誇大広告は除きます)

①「医療に関する適切な選択に資する情報であって患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトその他これに準じる広告であること」

② 「表示される情報の内容について、患者等が容易に照会ができるよう、問い合わせ先を記載することその他の方法により明示すること」

③ 「自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費用等に関する事項について情報を提供すること」

④「自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事項について情報を提供すること」

以上をさらに簡単に説明すると、

  1. →患者(ユーザー)が主体的に情報を得られる媒体であること
  2. →電話番号やメールアドレスなど問い合わせ先をしっかり記載しましょう。
  3. →自費診療を行っている場合は費用を必ず書きましょう
  4. →自費診療の場合は、考えられるリスクや副作用をしっかり記載しましょう。

ちなみに自由診療以外は、①②の2つの要件を満たせば広告可能事項の限定解除は可能です。

3と4は該当しません。この辺りは広告の限定解除が自由診療を想定しすぎているため、現場で混乱が生じているようです。

 

直近で指導が増えている5つの項目を大公開

さて、医療広告ガイドラインについて調べている方は、実際にどのような内容で指導が来るのかが一番気になるのではないでしょうか?

医療広告ガイドラインは施工前まで、「お客様の声」や「ビフォー・アフター」に焦点が当たっていました。

しかし、蓋を開けてみると、案外その二つは指導が少ないのです。

何故かと言えば、これら二つの項目はページの削除や広告の限定解除が行いやすく、時間はかかりますが修正は容易だからです。

問題はそれ以外の箇所となります。主観的なチェックになりやすく、修正の難易度も高い5つの項目を医療広告ガイドラインQ&Aの該当箇所とともにまとめました。

(※基本的には、ホームページの内容のみを想定しています)

 

1:料金・キャンペーン表示での問題点

特別のキャンペーンや過度な価格強調を行っているところは、細かな違反でもチェックが入っている模様です。

特に元の値段を二重線で消して割引価格を掲載しているページは、トップページのように目立つ箇所ではなくともチェックが増えています。

どこからがOKでどこからが駄目なのかわかりにくいことから、修正の難易度は高めです。

参考Q&A

Q2-5 費用を太字にしたり下線を引くなどして強調した表現は、広告可能でしょうか。 (P.10)

A2-5 医療広告ガイドラインにおいて、費用を強調した品位を損ねる内容の広告は、厳に慎むべきものとされておりますが、費用に関する事項は、患者にとって有益な情報の1つであり、費用について、分かりやすく太字で示したり、下線を引くことは、差し支えありません。 費用を前面に押し出した広告は、医療広告ガイドラインにおいて、品位を損ねるものとして、医療に関する広告として適切ではなく、厳に慎むべきとされています

 

Q2-12 「無料相談」については、広告可能でしょうか。(P.23)

A2-12 無料で健康相談を実施している旨については広告可能です。 ただし、広告に際し、費用を強調した広告は品位を損ねるもので、医療に関する広告として適切ではなく、厳に慎むべきものです。

 

2:TOPページ以外のサブページ部分にも指導が来ています

広告可能な13項目以外の内容を掲載したい場合、医療広告の限定解除は原則全てのページに記載しなければいけません。

例えば歯科で言えば、矯正歯科や入れ歯治療などです。

ただ、多くの医院では、審美歯科の項目や症例紹介(ビフォー・アフター)のページのみ限定解除をしているところがほとんど。

なぜなら、サブページのひとつひとつに限定解除を行うのは、デザイン的にも非常に見づらいページになるためです。

しかし、最近の指導では、サブページの細かな部分にも修正・削除の指導が来ている模様。

万全を期すなら、デメリットなどの記載が難しい(考えつかない)予防歯科や歯周病治療といった自由診療の項目にも原則的には限定解除を行う必要があります。

 

3:歯科医院に多い「審美歯科」の限定解除について

「審美歯科」という言葉は、診療科目名として認められていないため指導が来ています。

医療広告ガイドライン施工当初は、「審美治療」に変えてくださいなどとチェック側にもばらつきがありました。

どちらの名称でも構いませんが、「審美」という言葉を使うなら広告の限定解除を行う為に、料金やデメリット表記の記載が必要です。

その際、料金やデメリットの表記はわかりやすく掲載しないと再指導が来る可能性があります。

参考Q&A

Q3-18 歯科診療における「審美治療」は、広告可能でしょうか。(P.24)

A3-18 「審美治療」という表現で行われる医療行為については、様々な治療の方法が含 まれ、そのいずれの治療を提供するのかという点が明確ではなく、誤認を与える可能性があると考えられ、広告できません。 なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、 広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能 です。 また、個々の治療の方法については、例えば、「ホワイトニング」について、医 薬品医療機器等法上の承認を得ている医薬品を使用し、自由診療である旨及び標準的な費用を記載する場合には、広告可能です(広告告示第2条第1号から第5号)。

 

4:実績に関する話

実績に関しては多くの質問が寄せられる項目です。

単純にそのまま掲載していると虚偽広告や誇大広告になってしまう恐れがあるので、整理しておきましょう。

特定の医師の実績は、ホームページなどにおいては広告の限定解除をすれば可能。

一方、当該医療機関で行われた手術件数については、

当該件数に係る期間を併記すれば、 広告可能事項で示した範囲で広告可能です。(つまり広告の限定解除はいりません)

ただし、「手術件数は総手術件数ではなく、それぞれの手術件数を示し、1 年ごとに集計したものを複数年にわたって示すことが望ましいです。」とQ&Aには書かれています。

「望ましい」であって必ず行いなさいとは書いていません。

ちなみに、どちらも求められれば裏付けとなる根拠を示す必要があり、客観的な証明ができなければ「虚偽広告」となります。

是非これを機会に院で所持しているデータを詳しくまとめておきましょう。

実績に限らず、ホームページに何らかの数字を掲載している場合も詳しい精査が必要です。

参考Q&A

Q3-16 特定の医師のキャリアとして、その医師が行った手術件数は、広告可能でしょうか。(P.27)

A3-16 医師個人が行った手術の件数については広告できません。なお、患者等が自ら求めて入手する情報を表示するウェブサイトなどについては、 広告可能事項の限定解除要件を満たした場合には、広告可能事項の限定を解除可能ですが、求められれば裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。 また、当該医療機関で行われた手術の件数については、広告可能事項で示した範囲で広告可能です。

 

Q3-17 当該医療機関で行われた手術件数について、例えば過去 30 年分の件数は、実績 として広告可能でしょうか。(P.27)

A3-17 当該医療機関で行われた手術件数について、当該件数に係る期間を併記すれば、 広告可能事項で示した範囲で広告可能です。ただし、手術件数は総手術件数ではな く、それぞれの手術件数を示し、1 年ごとに集計したものを複数年にわたって示すことが望ましいです。過去 30 年分のような長期間の件数であって、現在提供されている医療の内容について誤認させるおそれがあるものについては、誇大広告に該 当する可能性があります。

 

5:メディア掲載情報

メディア掲載に関しては、識者の間でも意見が分かれています。

なぜなら実際に指導が来ると削除してしまうケースが圧倒的なため、どのように掲載すれば良いかの議論が蓄積されていません。

詳しい説明は避けますが、誇大広告や比較優良広告の文言を避けた上で、情報提供を行う「引用」という形にすれば掲載出来る可能性はあると思います。

参考Q&A

Q1-2 医療機関の広告をする際に、新聞や雑誌の記事の引用として、例えば、雑誌に掲載されていた「日本が誇る50病院の一覧」を、そのまま他の医療機関名も含めて掲載することは可能でしょうか。(P.3)

A1-2 医療機関の広告に新聞や雑誌の記事等を引用又は掲載した場合、当該記事等の引用部分の記述は、医療法及び医療広告ガイドラインの適用を受けます。 なお、例示の雑誌に掲載されていた「日本が誇る50病院の一覧」等については、 他の医療機関名も含めてそのまま掲載したとしても、雑誌社等が評価した結果は、掲載されていない医療機関よりも優れた旨を示す比較優良広告になることから、原則、広告できません。

 

大胆予想!今後の医療広告ガイドラインの5つの動き

 

1:診療科ごとに指導レベルや広告可能な文言が変わってくる

歯科医院においては「無痛治療」は誇大広告となっていますが、産婦人科において「無痛分娩」は積極的に広告したほうがよいという通知が来ている状況です。

今後は各診療科目によって広告レベルにばらつきが出て来るかもしれません。

(詳しくはこちらの記事を「「無痛分娩」を提供する施設はホームページの内容を見直しましょう」)

(参考Q&A)

Q3-22 治療内容について、「歯を削らない痛くない治療(99%以上の満足度)」との表 現は、広告可能でしょうか。(P.6-9,24)

A3-22 「歯を削らない治療」といった表現は、広告可能です。 「痛くない治療」のような科学的根拠がなく虚偽広告や誇大広告のおそれがある 表現は、広告できません。また、「99%の満足度」については、求められれば内容 に係る裏付けとなる合理的な根拠を示し、客観的に実証できる必要があります。

 

Q3-23 無痛分娩を実施していることは、広告可能でしょうか。(P.24,25)

A3-23 広告可能です。

 

2:細かな文章チェックではなく、景品表示法のように全体の印象で判断される?

一時期、サプリメントの販売ページなどで言葉のニュアンスだけで広告の訴求力を高める手法が流行っていました。

身体の部位を書いたり、結果に焦点を当てたりせず、景品表示法をクリアする手法です。

たとえば、ブルーベリーのサプリメントは医薬品ではないので「視力が改善する」と基本的に言えません。

そのため、「目の付け所が違う」「近頃周りの世界が変わったように」などの言葉を使って、ブルーベリーのサプリメント=目に良い!という印象を与えるライティング手法です。

しかし、最近の景品表示法においては、広告全体で受ける印象をもとに装置判断を下すケースが増えています。

消費者庁の見解としては、

「一般消費者は、その表示物の個々の記載内容だけでなく、 その表示物全体を見てそこから受ける印象で判断をするものと考えられます。 たとえばその表示で「○○」とメリットが表示されていて、それだけを見れば真実であったとしても、デメリットとなる事柄が伏せられていれば、消費者はデメリットがないものと認識するものと考えられます。」

引用:平成26年「景品表示法における優良誤認」より

医療広告ガイドラインは景品表示法と似ている部分も多いので、今後ページから受ける印象次第ではNGと判断されるかもしれません。

たとえば限定解除をしていても、料金やデメリットがわかりにくいデザイン。ほかにも、「万全を目指します」「最高の医療を追求し続ける所存です」と誇大広告を避けた言い方も問題となるかもしれません。

 

3:「最新」という言葉を詳しく見られるようになる?

最新はOKということで、多くの方が使っているようです。

しかし、改めて医療広告ガイドラインのQ&Aを見ていきましょう。

Q2-1 「最新の治療法」や「最新の医療機器」などの表現は、広告可能で しょうか。(P.6,7)

A2-1 「最新の治療法」や「最新の医療機器」であることが、医学的、社会的な常識の範 囲で、事実と認められるものであれば、必ずしも禁止される表現ではありません。ただし、求められれば内容に係る裏付けとなる根拠を示し、客観的に実証できる必要が あります。 登場してから何年までを最新と認めるか等の基準を示すことは困難ですが、より新 しい治療法や医療機器が定着したと認められる時点においても、「最新」との表現を 使用することは、虚偽広告や誇大広告に該当するおそれがあります。 また、より新しい治療法や医療機器が存在しない場合でも、十数年前のものである 場合等、常識的な判断から「最新」との表現が不適切な場合があり、誇大広告等に該 当するおそれがありま

二十年前の治療機器を最新とは言えません。ただし、どのような治療法や治療機器が最新なのかを判断するには、ある程度の知識が必要なことからチェックが困難でした。

しかし、詳しく調べれば判断出来る事柄なので、指導する団体の調査レベルがアップすれば、誇大広告や虚偽広告として指導が来るでしょう。

実際に「最新」という文言で指導を受けたケースは今年に入ってから何件か明らかになっています。

 

4:未承認機器に関する広告が厳しくなる

ホワイトニングや安価なインプラント、レーザー治療などは厚生労働省の認可が降りてないケースがほとんどです。

改めて整理すると、このような未承認医薬品等をホームページで掲載するには以下の項目を満たす必要があります。

  1. 未承認医薬品等であることの明示
  2. 入手経路等の明示
  3. 国内の承認医薬品等の有無の明示
  4. 諸外国における安全性等に係る情報の明示

現状は未承認機器に関して、上記を完全に守っている医院はほとんど見かけません。

しかし、「最新」という言葉と同様に、指導する団体の調査レベルがアップすれば指導が来る可能性は高まります。

他のQ&Aに比べると内容が修正が最も難しいことから、今後厚生労働省より詳しい書き方のテンプレートが出てくると予想されます。

 

5:デメリットがデメリットじゃない問題

広告の限定解除におけるデメリットの書き方としては、以下のようなQ&Aが発表されています。

Q5-12 広告可能事項の限定解除の要件として、自由診療の場合は、治療等に係る主な リスク、副作用等に関する事項について情報を提供することとされていますが、 次のような例を記載していれば限定解除要件を満たすのでしょうか。(P.11,12) (例)デメリットとしては、 ・ 時間の経過によって体内へと吸収され、元に戻る ・ 十分な効果を得るために、数回の注射が必要な場合がある が挙げられます。

A5-12 限定解除要件とされている、自由診療に係る通常必要とされる治療等の内容、費 用等に関する事項、自由診療に係る治療等に係る主なリスク、副作用等に関する事 項を記載することが必要です。上記のような記載のみでは、限定解除要件を満たし ているとは認められません。

このような状況はよく見られます。デメリットの項目は用意されているけれど、よく見るとデメリットになっていないという問題です。

現状は限定解除を行っていない医院・クリニックの方が多いので、あまり直近の課題ではないようです。

しかし、多くの医院のホームページが基本的なガイドラインに対応するようになると、あからさまにデメリット回避をしているところは指導が来る可能性があります。

 

まとめ

歯科医院や病院・クリニックなどに違反広告があった場合、現在医療機関ネットパトロールに通報するという流れが一般的です。

平成30年度、通報を受けて審査対象となった件数は「1801件」。平成29年度の審査対象サイト数が「678件」だったことから驚くべき数です。

令和1年は、さらに件数が増えることが予想されています。

現在、厚生労働省では医院やクリニックが医療広告ガイドラインについて詳しく理解できるよう、違反事例の解説書が作成されているようです。

また同時並行で医療広告ガイドラインに関する会議を3つに分けると発表しました。

  1. 「医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会」はガイドライン、Q&Aの議論・合意形成の場
  2. 「医療広告協議会」は広告運用者、ユーザーなどが制度運用の課題や正しい理解を確認する場
  3. 「ブロック会議」は各都道府県の担当者へ説明する場

他にも違反事例の分類をタグ付けし、各都道府県の指導状況を共有するなど、細かいところでのフローが固められつつあります。

医療広告ガイドラインは整理されると、また次のイレギュラーが出てくる難しさがあります。

これからも最新情報や難しいチェックなど有用な情報を提供し、「有料級の情報を知りたい」「最新のガイドラインを勉強したい」などのご要望にお応えできるよう努めますので、引き続きよろしくお願いします。

【ライター担当:小宮山昇平】

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