治療院の広告は折り込みチラシとホームページの合わせ技で勝ち抜く

かつて小規模な店舗の広告といえば、新聞の折り込みチラシや雑誌の広告枠が主流でした。

しかしインターネット全盛の今、広告のあり方は大きく姿を変え、いまや自院のホームページを持つことが当たり前になりつつあります。

広告の打ち方次第で、店舗の命運が左右されるといっても過言ではありません。

これからの時代、生き残るにはどうすればいいのでしょうか。

効果的な戦略を考えます。

 

◆治療院はチャンスを迎えつつある。健康を追い求める消費者

まずは現在の消費者の健康意識を押さえておきましょう。

広告代理店大手博報堂が行っている意識調査では、「健康だ」と答えた人は82.2%と過去最高。「健康ではない」と答えた人も過去最低を記録し、日本人の健康状態の改善傾向が見られます。しかし、「健康に不安がある」と答えた人にほぼ変化が見られなかった一方、「今は健康だが健康に不安がある」と答えた人が過去最高を記録。現状は健康であっても、将来の健康リスクに不安を抱えている人が増加しているのです。

(参考)博報堂生活定点06健康

 

健康志向の高まりを受け、多くの人が病気を早期・未然に防ぐことに強い関心を向けています。身体のメンテナンスを専門に扱う治療院にとって追い風が吹いている状況だといえるのではないでしょうか。

 

◆広告界の最新動向は?

こうした消費者をうまく取り込むためには、時代に即した適切な広告戦略が必要不可欠です。

どのような運用が望ましいのでしょうか。広告費の傾向から最新のトレンドを確認しましょう。

 

大手広告代理店電通によると、2016年の広告費はリオデジャネイロオリンピックの波及効果や、かねてからの緩やかな景気の回復を受けて前年比1.9%増の6兆2880億円。5か年連続で前年実績を上回っています。

しかし、媒体別に見てみると明暗が別れます。

インターネット広告費が前年比113.0%と大きく伸長し、史上初めて1兆円に到達。テレビ広告に次ぐ規模にまで成長しました。その一方、発行部数を大きく落としている「新聞」や「雑誌」に関する広告費はそれぞれ前年比95.6%、91.0%と落ち込んでいます。新聞などと同様に戸別に配られる折り込み広告も前年比94.9%と年間を通じて減少傾向が顕著でした。

(参考)電通総研2016日本の広告費

かつて整骨院や整体院の広告は、主に新聞・雑誌・折り込みチラシといった紙媒体が担っていました。しかし、インターネットの爆発的な普及とともに、新聞や雑誌のメディアとしての相対的な価値が減少。より多くの顧客獲得に向け、自院のホームぺージを新たに開設したり、ポータルサイトと契約するなど、インターネットに活路を見出そうとする治療院が増えているのは周知の事実です。

広告費にもこの傾向が如実に表れていることが読み取れます。

 

◆メリット・デメリットを洗い出し戦略を立てよう

「時代はインターネット!」と闇雲にホームページを開設するのは問題です。
ホームページはその特性を正しく把握して効果的に運用しなければ、成果上全く意味をなさない場合さえあるのです。インターネット広告が陥りがちな落とし穴を知っておきましょう。また、折り込みチラシにも広告戦略上魅力的な部分がまだまだ残っており、一概に切り捨てるのももったいない。
折り込みチラシ、インターネット広告、それぞれの基本スペックをを整理して、自院の業態・ターゲット・経営状態にふさわしい広告戦略を練ることが大切なのです。

折り込みチラシ
単発勝負の短期タイプ
狙ったターゲットに確実な効果を発揮〇特徴
1.確実性
チラシを手にした人は、その後すぐに捨てるにしても、高い確率で紙面に目を通すことになります。その一瞬で消費者の需要にそぐえば、内容をしっかり読んでもらえるのです。
ページをなかなか見つけてもらえないホームぺージに比べると、広告を消費者と引き合わせる確実性が高いのが特徴です。

2.ターゲットを絞りやすい
地域や建物を限定して配布することで、住所や年齢といったターゲットの層を絞りやすいという特徴があります。
一人暮らしの若者に訴えかけたいなら集合住宅、主婦層にアピールするなら戸建てが多い住宅街など、地域を考慮しながら戦略を立てていくことが効果向上につながります。

3.効果は短期的
折り込みチラシは基本的にその場限りの広告媒体。
ホームページのように長期間にわたり、継続して情報を露出させることができません。
即効性が期待できますが、一方で短期的な効果に留まります。

4.年々規模が縮小している
いまや新聞を読んでる人と読んでない人の割合は、ほぼ半々。折り込みチラシを配達してくれる中心的な存在だった新聞の市場規模が年々縮小しています。
集合住宅が多い都市部ではその他のサービスによるチラシの配達網も充実しているでしょうが、地方はそうとは限りません。

〇集客一人当たりのおおまかな費用
例えば、もっとも購読者が多い読売新聞を使って、東京23区で折り込みチラシを配送する場合。B5サイズ1万枚当たり2万7千円、印刷代を含めるとおよそ5万円ほど。
チラシの反響率はものによってまちまちですが、とくに強いブランドでもない限り0.1%~3%ほど。1万枚配送して10人~30人から反響があれば大成功でしょう。
一人当たり、およそ1700円~5000円ほど集客費用がかかる計算になりますね。(あくまで目安)

 

インターネット
全世界に種をまくジワジワタイプ
豊富な情報量でオンライン予約に導く〇特徴
1.全世界からアクセス可能
インターネットは全世界の誰でもアクセスができるので、一度公開してしまえば地域を限らず情報を露出できるのが最大の特徴だといえるでしょう。
雑誌広告・テレビCMよりもさらに広い世界に気軽に訴えかけることができるのは大きな魅力です。

2.圧倒的な情報量
契約の内容にもよりますが、基本的に定められた枠というものがありません。イメージ画像、施術風景、地図は好きなだけ盛り込むことができます。例えば、オリジナルのブログ記事を書いて読者を増やすといった集客手法も。

ただし煩雑すぎるホームぺージは消費者に受け入れられにくいということに留意しましょう。

3.効果は(理論上)半永久的
データを消去するかサーバーを解約しない限り、一度作ったホームページはずっと残ります。最初に広告に触れたときに、魅力を感じながら金銭的・時間的理由で消費に至らなかった消費者も、将来立ち戻ってきてくれるかも?
一方、更新し忘れるとトラブルのもとになることも。
営業時間、施術メニュー、料金などは最新の情報に更新し続けなければ、顧客とのトラブルに発展しかねません。

4.効果の検証が簡単
ホームぺージのメリットのひとつが更新の手軽さ。
1つの作品として仕上げる折り込みチラシとは異なり、ホームぺージでは画像を変えたりテキストを変えたりといった細かな修正がいつでもできます。
たとえばキャッチコピーを変えると集客にこう影響した…、といった効果の検証が簡単にできるため、集客を最大化させるための施策が打ち出しやすいという特徴があります。

5.弱小サイトは見つけてもらえない
ホームページへのリンクを知らない消費者にとって、院のページと出会うチャンスは検索結果ページ以外にありません。
競合が多い地域・業態では、そもそも検索結果に引っかからないことも。
検索結果は弱肉強食。
ほとんどの消費者は検索結果の1ページ目までしか目を通さないことがわかっています。
強力なライバルを押しのけなければ、ページを見つけてもらうことさえ難しいのです。

〇集客一人当たりのおおまかな費用
ホームぺージは制作依頼段階のプランによって必要な費用が大きく異なります。
テンプレートな内容で済ますのならば数万円から、オリジナルデザインを目指すなら数十万円は必要です。
またホームぺージの保守管理費用も毎月必要になってきますし、ホームぺージを周知する戦略も必要不可欠…。

効果的な店舗ホームページの反響率は3%だといわれていますが、チラシとどちらが費用対効果がいいのかを算出することは難しいのが現状です。

 

 

◆折り込みチラシとインターネットの合わせ技で勝ち抜く

折り込みチラシは確実性がありますが、地域や期間が限定的。

一方、インターネットは豊富な情報で訴えかけられるが、見つけてもらえない。

もうお気づきでしょう。

両者は同時に運用することで、互いの効果を最大限発揮させることができるのです。

 

お互いの役割は消費者の行動を追うとよくわかります。

一般的に大多数の消費者は以下のようなフローをたどって、商品やサービスの購入に至ります。

 

  1. 気づき
  2. 深堀
  3. 行動

 

まず、何らかの方法でサービスについて知り、興味を持ったら深く調べる。

そのなかで購入意欲がわき、条件が合えばめでたく購入という流れです。

 

気づいてもらう段階では確実性が高い折り込みチラシを、深堀や予約行動をとってもらう段階ではホームページを使う、という運用方法が最も効率的。

ホームぺージを作りこみ、競合に勝てるように育て上げるまでには、かなりの時間と費用がかかります。ときには折り込みチラシを取り入れることで、広告運用の効率化に繋がることもあるのです。

 

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